安心・安全の滅菌消毒体制
自分の子供に受けさせたいと思う滅菌・消毒体制を
自分の家で食べる野菜とお店に出す野菜で畑を分けて、出荷用にだけ農薬を使う農家があると聞いたことがありますが、とても悲しいことだと思いました。
確かに、歯科医療でも自分や家族が受けたいと思う滅菌・消毒体制を全ての患者様に提供することは、大きな困難を伴います。
しかし、私達は自分の子供に受けさせたいと思う滅菌・消毒体制を全ての患者様に提供します。
1.患者様一人毎にタービンヘッド・コントラヘッド(歯を削るもの)等、血液や唾液が触れるものは洗浄・高圧蒸気滅菌(専用オートクレーブ)後、使用するまで滅菌パックにて保管しています。
ハンドピースメンテナンス装置 ルブリナ
2.インプラント等、外科治療に使用する器具は、現在の国際水準の高圧蒸気滅菌器(クラスB)にて、滅菌を行っています。
高圧蒸気滅菌器の滅菌レベルには、低いほうから高いほうへ、クラスN、クラスS、クラスB があり、クラスBが最高水準となります。
SIRONA-DAC プロフェッショナル
医科の基準に準じた高度な滅菌を提供
小型高圧蒸気滅菌器のヨーロッパ基準EN13060のクラスB規格をクリアーするシロナの「DACプロフェッショナル」は、医科用大型滅菌器の規格を満たした上で歯科用に小型化した高度なオートクレーブです。
滅菌前と滅菌後の乾燥時にチャンパー内を真空状態とすることにより、従来のオートクレーブでは困難な中空のもの(インプラント用インスツルメント、ハンドピース等)や多孔性のもの(ドレープ、ガーゼ等)を安全、確実に滅菌します。
クラスB滅菌器 オートクレーブ DAC プロフェッショナル
3.コップ、エプロンなどはディスポーザブル(使い捨て)製品を患者様ごとに新しいものに交換しています。
万全の感染症予防策が必要なわけ
昨今、細菌やウィルスによる感染症がニュースや新聞で取り上げられています。
そのような中、医療現場における感染防止対策は、患者様や我々医療従事者の安全性の確保という面からも最重要課題といえます。
この感染症予防策について、日本における歯科治療では、一般の病院以上のものが要求されています。
これは、治療に使用する器具類が常に口腔内の粘膜や血液に接触しており、この器具を別の患者様に使用しなければならないからです。
日本では、アメリカで提唱されたスタンダード・プリコーション(標準予防策) といわれる感染症予防策を採るよう厚生労働省から勧告されています。
この標準予防策とは、簡単に説明すると、「患者が感染症をもっているいないにかかわらず、滅菌消毒を行い、医療現場と患者の安全性を確立する」というものですが、実際にこの予防策に則った治療を行っている歯科医院は多くないようです。
日本歯科委員会の調査では、診療ごとにハンドピース(歯科用ドリル)を滅菌する医院はわずか31.4%しかありません。
このように、標準予防策がまだ全ての歯科医院に完全に浸透していないというのが現状です。
歯科医療の現場では、HIVウィルスを始め、肝炎や梅毒その他様々なウィルスの感染の危険と隣り合わせです。また、HIV感染者も肝炎患者も増加傾向にあるといわれています。適切な感染症予防対策を行っていないと、思わぬところで重大な感染症に罹ってしまうことも考えられます。
そのような中で患者様の健康と安全を最大限確保するため、私たちの医院では、インプラント等の外科治療に使用する器具に、医療先進国のヨーロッパ規格E13060のクラスB(Big)をクリアした「DACプロフェッショナル」を使用しています。
この「DACプロフェッショナル」は世界最高基準である滅菌力を持っており、患者様に使用した治療器具に、全面に渡って飽和水蒸気を射出することにより確実にかつ安全な滅菌を実現します。
また、快適かつ確実な治療を受けていただくため、当院で使用しているハンドピースはチャックメンテナンスシステムを搭載し、さらにステップエアーブロー方式で洗浄を行うためより高い浄化効果を発揮する、施術面・衛生面共に優れたものを使用しています。
この世界最高の滅菌力と高性能ハンドピースによって、患者様が安心して診察を受けて頂けるような環境を確保しています。
参考:
日本の歯科医療における感染症予防の対策
MICKS感染対策情報サイト